戦いの歴史

パンとサーカスは昔から民衆が求めていたものであり、同じ順番である。最も重要なのは、糧であることは明らかです。しかし、この欲求が満たされると、自分を楽しませたい、単調な生活を明るくしたいという欲求が出てきます。そして面白いのは、古来よりその方法はほぼ同じであることです。それらは原則として、宗教的な儀式や生け贄、音楽や踊り、そして武器を使った戦いや喧嘩、武器を使わない戦いなどであった。

戦いは年々、観客を増やし、その幅を広げていった。

主流の宗教は異教徒の遊びを否定的に捉えていたので、一時期、暴力的な戦闘は地下に潜ったのですが、完全になくなったわけではありません。兵士の戦闘訓練という役割も残っていたし、何より見世物としてのニーズがどこにもなかったのだ。中世以降、闘技やレスリングは見世物やショー、サーカスに欠かせないものとなり、一般庶民の間でも大変な人気を博した。

そして19世紀末には、全く新しい驚くべき発明品、シネマトグラフが登場した。ボクシングなどの格闘技のようなダイナミックなアクションは、新しいブームを生み出すクリエイターたちの目に留まりました。

しかし、最初の「アクション映画」は、映画撮影そのものが存在する前に作られている。発明家エドワード・メイブリッジは、「Two Boxers」という「フィルム」を作成した。その中で、運動靴を履いた若者たちが、パンチを投げたりかわしたりするシミュレーションを行いました。動きが角ばっていて不自然だが、よくできている メイブリッジはボクサーを題材にした漫画も作っている。

そのバトンを受けたのがトーマス・エジソンで、電気などの発見とともに映画にも貢献した。彼の発明は、リュミエール兄弟の発明とは少し違うが、原理は似ている。エジソン初の興行映画はコミカルに見える。リングの中で拳を振るう二人の紳士の横顔を正面から撮影。そして1894年には、ミニグローブをはめた2匹の猫がミニリングで戦うという短編映画を制作した。同年、エジソンはコンロイ兄弟が戦うコミック映像を公開し、次いですでにかなり本格的な「レナード対クッシング」を公開した。

ドイツでは、マックス・スクラダノフスキーが「バイオスコープ」というものを発明し、その最初のテープの1つが、カンガルーと戦う男の映像だったのです。

それらの「アクション映画」は、平均して1分ももたなかった。しかし、1897年には早くもジェームズ・コーベットとボブ・フィッツシモンズの戦いを完全収録した記録映画が公開された。撮影はアメリカ人のエノク・レクター氏で、1時間半以上にも及んだ。最初の長編映画と言われている。

映画が発明されて最初の数年間は、観客は実生活を撮影することの可能性に驚かされた。前述した新しい芸術の先駆者たちは、みな後先考えずに行動した。カメラを構えて撮影するだけ。しかし、19世紀末になると、鑑賞者は新たな体験を求めるようになった。そこに現れたのが、ジョルジュ・メリエスという人物である。彼は映画を作るだけでなく、カメラの移動、フリーズ・フレーム、場面転換など、純粋に技術的なトリックを使って監督をしたのです。その最初の作品のひとつが、キックボクシング（サバテ）を題材にした未公開映画である。

偉大なコメディアンは、アクション映画の助けになったのです。例えば、1915年のチャップリンは、映画「ノックアウト」に主演しています。この作品は、彼の最も有名な短編映画のひとつとなった。リング上のシーンでは、「笑顔のない男」バスター・キートンと、豪快なハロルド・ロイドという、当時の偉大なコメディアンが登場するのである。ロイドは渦を巻くように障害を乗り越え、キートンはストイックに苦しみに耐え、チャップリンは機敏さと機知で障害を克服した。当時はデジタル技術がなく、手先の器用さと工夫だけであったため、彼らのシーンの緻密な振り付けは、今日でも驚かされる。